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9月29日、黒田留美子先生と㈲観音池ポークで共同開発いたしました

スマイルケア食『ソフト食 de スマイル』、『なめらかつるるんメンチカツ』の全国展開について発表しましたのでお知らせいたします。

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 食べる楽しみをいつまでもという思いから農学博士・管理栄養士黒田留美子先生と㈲観音池ポークはスマイルケア食を開発、販売を全国展開することにいたしました。

 本年3月スマイルケア食は農林水産省が新たな機能性食品としてそのガイドラインが制定されました。ガイドラインに先行する形で、平成26年4月新商品メンチカツを黒田留美子先生と馬場通両者で製法・製品特許として共同出願いたしました。

 本年3月新商品メンチカツは介護食品(スマイルケア食)コンクールにおいて農林水産省食料産業局長賞を受賞いたしました。

 また現在『ソフト食 de スマイル』および『なめらかつるるんメンチカツ』は商標登録済です。『ソフト食 de スマイル』は食品販売会社を経由して、高齢者介護施設に、『なめらかつるるんメンチカツ』は一般家庭向けにすみ分けして販売いたします。製造方法は同一です。

 冷凍食品である新商品メンチカツは簡単に電子レンジで調理され食卓に提供できます。冷凍食品ですので、賞味期限内であれば、いつでも食べられます。新商品メンチカツは、かむ力、飲み込む力の弱い高齢者に向いています。その理由には特別な工夫があります。コラーゲンがカツの衣の下に練りこんであるからです。

 コラーゲンは観音池ポークの良質のものを使用して無臭です。練りこんだコラーゲンは衣の下で層をなしています。練りこまれたコラーゲンが電子レンジで液状化し、衣の表層を柔らかくします。口腔内では体温により液状化した状態で表面に出て食塊を形成、なめらかに食道に導かれます。総合病院でのヒト臨床、嚥下造影により確認されました。その特許明細は来月に公開される予定です。

 開発の契機は馬場社長の父親の介護でした。冬場、空気が乾燥する時期になると誤嚥をして「ムセ」、食事を途中で中止することがたびたびありました。そのうち「ムセ」がわからなくなり誤嚥性肺炎になりました。そこで高齢者にも食べやすいメンチカツの開発を考えました。

 平成24年新製品開発は宮崎県産業振興機構ものづくり産業新事業展開支援事業に採択され、黒田先生の指導が始められました。原料の粉砕、熱処理、成型や揚げ方に工夫を凝らしました。完成した製品の物性(硬さ、付着性、凝集性)については宮崎県食品開発センターで測定しました。

 スマイルケア食の市場規模は農林水産省食料産業局食品製造卸売課長矢花渉史氏によると1,100億円程度とされています。現在、生産規模は年50,000個ですが、将来的には需要に応じて新工場を建設、段階的に製造能力を増強してまいります。