ネッカリッチ

自然の力で、健康な豚を。

食べ物をつくることは、生命をつくること。毎日口にする食べ物であるから、おいしさはもちろんのこと、原料となるエサ(飼料)には安全で安心できるものを使いたい。
私たち生産者が長年の研究を経て出会ったのが、自然由来の炭素飼料「ネッカリッチ」でした。
ネッカリッチは、シイやカシなど常緑広葉樹の樹皮を低温で蒸し焼きしてできた木炭の微粉末に、木酢液を配合した飼料。畜産の分野では病気・ストレスへの抵抗力が高まり、肉質が改善されるなど好影響があることが証明されています。
豚肉特有の臭みがなく、キメ・シマリのある観音池ポークの肉質には、ネッカリッチの持つ抗菌性、ミネラル成分などが関係しています。

観音池ポークの農場紹介

豚の気持ちで、愛情持って

豚の気持ちで、愛情持って。

豚はとってもデリケートな生き物。ちょっとしたストレスが健康な発育を阻害します。私たちは、土地が広く、空気や水がきれいという都城市高城町の“地の利”を活かしながら、いかにストレスのない環境で、育てるかを大きなテーマにしています。
例えば農場の周りを木で覆い、夏でも涼しい環境に、また霧状に噴射するスチームを豚舎内に設置し、冬でも一定の湿度を保てるようにしています。また豚ができるだけ快適に過ごせるように、豚舎内に暖房器具を置いた暖かいスペースと、そこから離れた涼しいスペースの2箇所を設け、豚が自由に移動できるようなレイアウトにしています。

豚も人間と同じように、寒いときは暖かいところへ、暑いときは涼しいところで過ごしたいもの。豚の気持ちになり、愛情を持って接すると、豚もそれに応えてくれるのです。

持続可能な農業のイメージ

地域に愛され、永続できる農業を。

私たちが銘柄豚づくりに取り組み始めた昭和60年代当初、豚肉はすでに輸入自由化され、養豚農家は先行きが不透明な状況でした。
また、輸入豚肉から抗生物質などの残留がマスコミに取り上げられ、消費者から食に対する不安が上がっていました。
こうした状況から消費者の方に本当に喜んで安心して食べてもらえる豚肉を生産することが、私たちの進むべき道との考えで「観音池ポーク」銘柄の造成に着手、現在に至っています。
食べ物と産地は密接な関係があります。地域に根を下ろし、地域の人に愛されるものづくりこそが、信頼されるブランドを確立するうえで不可欠と考えています。
「観音池」という地元の名所をブランド名にしたのも、地域密着型の農業を実践したいとの思いからです。直売所の開設や地元小学校での食育推進事業、また2005年から取り組み始めた「エコフィード」(リサイクル飼料)、さらに近年より着手した「笹サイレージ」などでそれらをカタチにしていきます。

生産情報はできる限り公開します。

人間の赤ちゃんが、生後まもまく三種混合のワクチン接種をして大きな病気にならないようにするように、豚も病気にならないように成長に応じてワクチン接種をします。
薬品を使うことにマイナスのイメージをもたれる方もいるかもしれませんが、大切なのは決められた基準を遵守すること、そしてその情報を可能な限り開示することだと考えます。私たち生産者は、「ポジティブリスト制度」(基準が設定されていない農薬等が一定以上残留する食品の販売を禁止する制度)が平成18年に施行されるのに先がけて、平成4年より医薬品残留検査を自主的に行い、安全性を証明してきました。
これらは必要があれば証明書をつけて消費者に提供しています。また出荷前の仕上げ期には、医薬品を使用せず、安全な豚肉の提供に努めています。